Tesla Bio Workbench、生命科学分野で新しい科学的発見を促進|NVIDIA
 

Tesla Bio Workbench、生命科学分野で新しい科学的発見を促進

 
 

GPUに最適化したアプリケーション、コミュニティ・サイト、 構成済みTeslaベースのシステムで計算科学や生物物理学の研究を推進


Tesla Vertical BioScience
Bio Workbench
Ross Walker
ロス・ウォーカー教授、GPUによるAMBERの実行について語る
Klaus Schulten
クラウス・シュルテン教授、GPUによるH1N1 (新型インフルエンザ)ウイルスに関する計算について語る
Temple University
テンプル大学、優れた洗剤のHOOMDによる開発について語る
John Stone
ジョン・ストーン氏、GPUによるVMDの実行について語る
Paul Crozier
ポール・クロズィアー氏、GPUによるLAMMPSのアクセラレートについて語る

2010年1月14日 - カリフォルニア州サンタクララ -NVIDIA (本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、生物分野の研究を推進するTesla Bio Workbenchを発表しました。Tesla Bio Workbenchは、NVIDIA® Tesla™ GPUを活用し、普通のPCを「コンピュテーショナル・ラボ」に変換して複雑な生命科学コードを実行可能とし、新薬の発見やDNA塩基配列の決定を従来の10倍から20倍もの速度で実現することができます。

Tesla Bio Workbenchは、以下の構成となっています。

  • 分子動力学や量子化学をベースとした研究で使用する生命科学関連アプリケーションをGPUに最適化したもの(AMBER、GROMACS、LAMMPS、NAMD、TeraChem、VMD)、およびバイオインフォマティクス・アプリケーション(CUDASW++ (Smith-Waterman)、GPU-HMMER、MUMmerGPU)。
  • アプリケーションのダウンロード、最新ベンチマークのチェック、論文の閲覧、チュートリアルの利用、アプリケーション・デベロッパ同士による議論のフォーラムなどが用意されたコミュニティ・サイト。
  • このアプリケーションの導入を簡単にする、Tesla GPUを搭載したワークステーションやクラスタの世界的な供給情報

今まで、実験というものはラボで行い、化学物質を合成したりその反応を研究したり、その効果を測定したりしてきました。しかし計算科学が発展した結果、分子動力学や量子化学のシミュレーション・モデルで実験が行えるようになりました。ただし、このようなシミュレーションを行うためには、通常、数千個ものCPU (中央演算処理装置)を搭載した巨大なスーパーコンピュータが必要となります。

NVIDIA GPUの超並列CUDA™アーキテクチャを活用すれば、このようなアプリケーションを従来の10倍から20倍ものスピードで実行することができます。つまり、Tesla GPU搭載のPCでスーパーコンピュータ以上の性能が得られるようになったのです。

エンドースメント:

「我々は今、分子動力学関連の可視化を行うソフトウェア、VMDでGPUを使う新しいテクニックを活用しようと準備を進めています。酸素やCO2のような小さな分子が蛋白質の内部にどのような形ではいっていくのかを調べようと思うのです。これは、酵素反応のメカニズムを明らかにするためにどうしても必要な研究です。GPUベースのワークステーションで1日かかるシミュレーションをCPUベースのマシンを行えば、30日もの時間がかかってしまいます。それでは、実際の研究に使うのはとても無理です。」
-イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校シニアリサーチプログラマー、ジョン・ストーン(John Stone)氏

「TeraChemはパワフルな分子モデリング・パッケージで、計算によって新薬の設計に適切な指針を示し、可能性のない薬品を合成するという無駄を省くことができます。コンピュータ・クラスタでは今まで数日から数週間もかかっていたTeraChemによる計算が、NVIDIA GPUベースのワークステーションならごく普通に実行できてしまいます。おかげで計算によるスクリーニングのスループットが向上し、新薬の設計をスピードアップすることができます。」
-スタンフォード大学物理・理論化学科、トッド・マルティネス(Todd Martinez)教授

「バイオエタノールの製造効率を高める鍵を握るCellobiohydrolaze-Iというセルロースの加水分解酵素について、AMBERを使ってシミュレーションを行っているのですが、1個のNVIDIA GPUで10ノードのクラスタに匹敵する性能が得られています。」
-カリフォルニア大学サンディエゴ校サンディエゴ・スーパーコンピュータ・センター、ロス・ウォーカー(Ross Walker)教授

「ここでは、GPUベースのNAMD分子動力学ソフトウェアを使い、H1N1 (新型インフルエンザ)ウイルスに対する薬効など、さまざまな薬にウイルスがどのように反応するのかを研究しています。GPUを4個搭載したワークステーションは、16 CPUのサーバ・ファーム以上の性能でNAMDを実行してくれます。」
-イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校物理学科スワンランド寄付講座教授、高分子モデリング・バイオインフォマティクスNIHリソースのディレクター、生細胞物理学NSFセンターのコディレクターを兼務するクラウス・シュルテン(Klaus Schulten)氏

「分子シミュレーションの分野では、今後、新薬の自動スクリーニングが大きな課題になるものと思われます。今までは、薬と膜タンパク質との結合についてGROMACSで計算を行うとき、大型クラスタを使用していましたが、このやり方はコストがかさむし複雑だという問題がありました。通常のシミュレーションにおいて、GPUなら1台でCPUの4倍から5倍の速度が出ますから、今後はGPUをサポートしていこうと準備を進めています。これから数年もたてば、計算用の拡張カードを数枚差したワークステーションが市場の主流になるものと我々は考えており、そういう意味から、NVIDIAはとても大事なパートナーであると思っています。」
-ストックホルム大学生体膜研究所、エリック・リンダール(Erik Lindahl)助教授

参考となるリンク(日本語)/ビデオ(英語)
ウェブサイト:
Tesla Bio Workbenchウェブサイト
Tesla GPUコンピューティング製品
ビデオ:
ロス・ウォーカー教授、GPUによるAMBERの実行について語る
クラウス・シュルテン教授、GPUによるH1N1 (新型インフルエンザ)ウイルスに関する計算について語る
テンプル大学、優れた洗剤のHOOMDによる開発について語る
ジョン・ストーン氏、GPUによるVMDの実行について語る

NVIDIAについて

NVIDIAは、1999年にグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を発明した時、コンピュータグラフィックスのパワーを世界に目覚めさせました。それ以来、ポータブルメディアプレイヤーからノートブック、ワークステーションまで幅広い範囲におけるインタラクティブなグラフィックス機器で、継続的かつ驚異的なビジュアルコンピューティングの新しい標準を創り上げてきました。NVIDIAのプログラム可能なGPUの専門的技術は、費用のかからない安価な、そして幅広いアクセスができるスーパーコンピュータによる並列処理の進歩を続けています。米フォーチュン誌でNVIDIAは半導体産業におけるイノベーション分野で2年連続して1位にランキングされました。より詳しい情報については、www.nvidia.com あるいは日本語サイト//www.nvidia.co.jpをご覧ください。

本参考情報に記載されている記述の中には、Tesla Bio Workbench、NVIDIA Tesla プロセッサ、CUDAアーキテクチャに関する利点、特徴、影響および性能など、これらに限らず、将来予測的なものが含まれており、予測とは大幅に異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。これらのリスクと不確実性に関してはこれらに限らず、より効率かつ迅速な技術開発、並列処理におけるCPUの採用、デザイン、製造、あるいはソフトウェアの欠陥、技術開発および競合による影響、ユーザの嗜好および需要の変化、競合製品のユーザの採用、業界標準およびインターフェースの変更、システムを統合する際の当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスの損失などがあり、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-Kの2009年10月25を末日とする四半期レポートなど、米証券取引委員会(SEC)に提出されているNVIDIAの報告書に適宜記載されます。これらの将来予測的な記述は発表日時点での見解に基くものであり、NDIVIAはこれらの記述を更新する一切の義務を負いません。

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