GPU対応のAMBER 11、デスクトップ・スーパーコンピューティングをバイオ研究者にもたらす|NVIDIA
 

GPU対応のAMBER 11、デスクトップ・スーパーコンピューティングをバイオ研究者にもたらす

 
 
新薬発見の研究において、コンピューティングを最大100倍に高速化

2010年4月29日 - カリフォルニア州サンタクララ - NVIDIA (本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO: ジェンスン・フアン(Jen-Hsun Huang)、Nasdaq:NVDA)は本日、バイオ研究者のデスクトップPCでスーパーコンピューティングを可能にするソフトウェア・ツール、AMBER 11がリリースされたと発表しました。新薬を発見するためには長時間の研究が必要となりますが、AMBER 11はその研究を大幅にスピードアップすることができます。

AMBER 11は生化学者など分子動力学研究に従事する人々の間で幅広く使用されているツールの最新バージョンです。NVIDIA® GPU (グラフィックス・プロセッシング・ユニット)による動作に最適化されており、処理速度は、CPUをベースとした従来型サーバと比較して最大で100倍にも達します。GPUの活用により、今まではスーパーコンピュータでなければ実現できなかったほどのパフォーマンスをデスクトップ・ワークステーションで得られるため、共用スーパーコンピュータや部門共有のサーバ・クラスタの順番を待つ必要がなくなり、生産性が大きく向上します。

AMBERの中心的推進者の一人、カリフォルニア大学サンディエゴ校サンディエゴ・スーパーコンピュータ・センターのロス・ウォーカー(Ross Walker)教授は、次のように述べています。「我々が使用するスーパーコンピューティング・リソースには余裕がまったくなく、シミュレーションのたびに1日あるいはもっと長い時間を待たなければなりません。研究プロジェクト全体では、待ち時間が何週間にも達するのです。」

AMBER 11は、超並列CUDA™アーキテクチャによってハイパフォーマンスコンピューティング・アプリケーションのニーズを満足するNVIDIA Tesla™ 20シリーズのGPUが利用できる設計となっています。AMBERユーザのコミュニティで行ったトライアルでは、さまざまな生体分子シミュレーションにおいて30倍以上ものスピードアップが実現されたとの報告がウォーカー教授のもとにありました。

「GPUのおかげで、ほとんどの作業をデスクサイドで行えるようになりました。これは状況が一変するほどの大きなことです。これからAMBER用にコンピューティング・リソースを用意するのなら、まず、研究員1人に1台ずつGPU対応ワークステーションを与えることを考えるべきです」とウォーカー教授は指摘します。

ウォーカー教授によると、非明示的溶媒モデル(Implicit Solvent Nucleosome)で25,000個の原子によるヌクレオゾームのシミュレーションを1ナノ秒分行う場合、Tesla GPU 1台で、512個のCPUコアを持つ高性能クラスタと同等の処理能力が得られます。JACベンチマークなど、もっとシンプルな明示的溶媒モデル(Explicit Solvent Simulation)のシミュレーションでは、Tesla GPU 1台で、48個のCPUコアを持つNSF Rangerスーパーコンピュータと同等の処理能力が得られます。

NVIDIAのバーティカル・マーケティング担当ジェネラルマネージャー、アンドリュー・クレッシ(Andrew Cresci)は、次のように述べています。「性能が一桁上がると新しい科学の世界を拓くことが可能になります。NVIDIAがウォーカー教授と協力して実現したのは、そのようなブレークスルーなのです。AMBER 11が登場した結果、今後はGPUによる高速処理を活用して従来よりも多くの可能性を検討したり多くのシナリオをシミュレーションしたりできるようになります。なんといっても大事なのは、GPUベースのワークステーションならいつでも使えるという点でしょう。」

AMBER 11に関する詳しい情報は、こちらをご覧ください。AMBERをコンポーネントとし、GPUの活用によって生物物理学者や計算化学者が生化学研究を推進できるようにするNVIDIAの構想、Tesla Bio Workbenchについては、こちらをご覧ください。

NVIDIA について

NVIDIAは、1999年にグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)を発明した時、コンピュータグラフィックスのパワーを世界に目覚めさせました。それ以来、ポータブルメディアプレイヤーからノートブック、ワークステーションまで幅広い範囲におけるインタラクティブなグラフィックス機器で、継続的かつ驚異的なビジュアルコンピューティングの新しい標準を創り上げてきました。NVIDIAのプログラム可能なGPUの専門的技術は、費用のかからない安価な、そして幅広いアクセスができるスーパーコンピュータによる並列処理の進歩を続けています。米フォーチュン誌でNVIDIAは半導体産業におけるイノベーション分野で2年連続して1位にランキングされました。より詳しい情報については、www.nvidia.com あるいは日本語サイト//www.nvidia.co.jpをご覧ください。

本参考情報に記載されている記述の中には、NVIDIA Tesla GPU、CUDA アーキテクチャ、Amber 11に関するステートメントなど、これらに限らず、将来予測的なものが含まれており、予測とは大幅に異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。これらのリスクと不確実性に関してはこれらに限らず、より効率かつ迅速な技術開発、並列処理におけるCPUの採用、デザイン、製造、あるいはソフトウェアの欠陥、技術開発および競合による影響、ユーザの嗜好および需要の変化、競合製品のユーザの採用、業界標準およびインターフェースの変更、システムを統合する際の当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスの損失などがあり、その他のリスクの詳細に関しては、Form 10-Kの2010年1月31日を末日とする四半期レポートなど、米証券取引委員会(SEC)に提出されているNVIDIAの報告書に適宜記載されます。これらの将来予測的な記述は発表日時点での見解に基くものであり、NDIVIAはこれらの記述を更新する一切の義務を負いません。

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