NVIDIA、機能安全に対応する世界初の AI 自動運転プラットフォームを発表|NVIDIA
 

NVIDIA、機能安全に対応する世界初の AI 自動運転プラットフォームを発表

 
 

自動車メーカーは、NVIDIA DRIVE を利用することで、故障が検出された場合でも安全に運転できる自動運転車を生産可能に

米国ラスベガス — CES — (2018 年 1 月 10 日) — NVIDIA (NASDAQ: NVDA) は AI 自動運転車プラットフォームである NVIDIA DRIVE™ 向けに、機能安全に対応したアーキテクチャの詳細を発表しました。このアーキテクチャでは、ドライバー、環境、システムのいずれかに関連する故障が生じた場合でも、安全に自動車を運転できる冗長性と多様性を持つ機能が活用されます。

NVIDIA DRIVE アーキテクチャを利用することにより、自動車メーカーは、機能安全に準拠し、ISO 26262 などの国際安全規格の認証を取得できる自動運転車およびトラックを生産し、配備できるようになります。

NVIDIA の創業者兼 CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は、次のように述べています。「安全性は、自動運転車の最も重要な機能です。何らかの故障が生じた場合でも、安全に運転されなければなりません。この機能安全を備えたプラットフォームに対する NVIDIA の投資は、これまで実施してきた中で特に重要な投資の 1 つです。このプラットフォームは、自動車メーカーが自動運転車を市場に投入するのに不可欠な構成要素を提供します。」

NVIDIA DRIVE は、以下のようなプロセス、テクノロジ、シミュレーション システムを含む総合的な安全プラットフォームを提供します。

  • プロセス: 自動運転システムの設計、管理、ドキュメンテーションに対する広範囲な安全方法論を確立するためのステップを定めます。
  • プロセッサの設計とハードウェア機能: 故障の発生時に運転を継続する機能を実現するため、多様なプロセッサを組み込みます。これには、NVIDIA Xavier™ に関連して NVIDIA が設計した知的財産 (IP) が含まれており、その範囲は、CPU と GPU のプロセッサ、ディープラーニング アクセラレータ (DLA)、画像処理 ISP (Image Signal Processor)、コンピューター ビジョン用の PVA、ビデオ プロセッサに及び、すべて最高の品質と安全性の標準に基づいています。また、ロックステップ処理や、メモリとバス上のエラー訂正、組み込みテストなどが含まれます。適切な安全ロジックを備えた ASIL-C 等級の NVIDIA DRIVE Xavier プロセッサと ASIL-D 等級の安全マイクロ コントローラーによって、最高のシステムに対する ASIL-D 認証を取得することが可能です。
  • ソフトウェア: 主要なパートナーによる世界最先端の安全テクノロジが統合されます。NVIDIA DRIVE OS システム ソフトウェアには、ASIL-D 安全認証を取得した BlackBerry QNX の 64-bit リアルタイム オペレーティング システムと、TTTech の MotionWise 安全アプリケーション フレームワークが統合されます。このフレームワークは、リアルタイムのコンピューティング機能を提供する一方で、各アプリケーションをカプセル化し、互いに隔離します。NVIDIA DRIVE OS は、オープン標準の自動車システムアーキテクチャ/アプリケーション フレームワークである Adaptive AUTOSAR を全面的にサポートしています。CUDA® コンパイラーと TensorRT™ を含む NVIDIA ツールチェーンには、安全かつ堅牢な開発環境を確実に実現するため、ISO 26262 のツール分類レベル (Tool Classification Levels) を適用しています。
  • アルゴリズム: NVIDIA DRIVE AV 自動運転車ソフトウェア スタックでは、エゴモーション、認識、自己位置推定、経路計画などの機能が実行されます。故障発生時に運転を継続する機能を実現するため、各機能は冗長性と多様性の指針に従っています。たとえば、認識の冗長性は、ライダー、カメラ、レーダーを組み合わせることにより実現されます。そして、CPU、CUDA GPU、DLA、PVA で実行されるディープラーニングとコンピューター ビジョンのアルゴリズムにより、冗長性と多様性が高まります。NVIDIA DRIVE AV スタックは、自動車メーカーによって開発される自動運転スタックに対するフル バックアップ システムです。これにより、レベル 5 の自動運転車で最高レベルの機能安全を実現できます。
  • 仮想現実 (VR) シミュレーション: 自動運転車は、最新のテクノロジを活用したきわめて複雑なシステムです。システムが設計の意図どおりに動作すること (SOTIF (Safety of the intended functionality) と呼ばれる) の証明は、困難な課題です。また、システムは、広範な状況と天候条件でこれを実現しなければなりません。路上テストは、十分に制御可能、再現可能、網羅的、高速ではないため、現実的なシミュレーション環境が不可欠です。NVIDIA は、DRIVE プラットフォームをテストし、まれな条件でシミュレーションを実施するため、NVIDIA AutoSIM と呼ばれる VR シュミレーターを作成しました。NVIDIA DGX™ スーパーコンピューター上で動作する NVIDIA AutoSIM は、回帰テスト用に繰り返し実行し、数百万マイルに達する走行のシミュレーションを実施できます。

業界パートナーによるサポート
BlackBerry の会長兼 CEO であるジョン チェン (John Chen) 氏は、次のように述べています。「NVIDIA が提供するディープラーニング機能と安全性を最重視した BlackBerry QNX のリアルタイム オペレーティング システムの組み合わせは、自動車メーカーの要件とニーズを確実に満たします。当社と NVIDIA のパートナーシップによって、最高レベルの規格で認証され、機能安全に対応する AI 自動運転プラットフォームが自動車業界に提供されます。」

TTTech の CEO であるゲオルグ コペッツ (Georg Kopetz) 氏は、次のように述べています。「当社は、自動車 AI テクノロジのリーダーである NVIDIA と協力し、両社の共同の顧客と緊密に連携を取って、自律システム向けに過去のシリーズで実証済みである当社の安全ソフトウェア フレームワーク MotionWise を提供することを光栄に思っています。この戦略的な世界クラスのパートナーシップによって、短期間で完成度の高いソリューション、すなわちレベル 2 ~レベル 5 の高い安全/セキュリティ要件に準拠し、故障の発生時にも正常に動作する自律システムが共同で市場に投入されるでしょう。」

MotionWise を提供することを光栄に思っています。この戦略的な世界クラスのパートナーシップによって、短期間で完成度の高いソリューション、すなわちレベル 2 ~レベル 5 の高い安全/セキュリティ要件に準拠し、故障の発生時にも正常に動作する自律システムが共同で市場に投入されるでしょう。」

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NVIDIA について
NVIDIA が 1999 年に開発した GPU は、PC ゲーム市場の成長に拍車をかけ、現代のコンピューター グラフィックスを再定義し、並列コンピューティングを一変させました。最近では、GPU ディープラーニングが最新の AI、つまりコンピューティングの新時代の火付け役となり、世界を認知して理解できるコンピュータ、ロボット、自動運転車の脳の役割を GPU が果たすまでになりました。今日、NVIDIA は「AI コンピューティング カンパニー」として知名度を上げています。詳しい情報は、//www.nvidia.co.jp/ をご覧ください。

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本プレスリリースに記載されている記述の中には、将来予測的なものが含まれており、予測とは著しく異なる結果を生ずる可能性があるリスクと不確実性を伴っています。かかるリスクと不確実性には、NVIDIA DRIVE およびその機能安全をに対応したアーキテクチャのメリット、影響、パフォーマンス、目標および機能、NVIDIA DRIVE プラットフォームに厳格な機能安全を組み込むための NVIDIA の投資ならびに自動運転車の生産に対するその影響およびメリット、自動運転車の開発を可能にするために BlackBerry および TTTech のテクノロジを統合した NVIDIA DRIVE のアーキテクチャならびにかかる統合のメリット、影響および機能が含まれます (ただし、これらに限定されません)。かかるリスクと不確実性は、世界的な経済環境、サードパーティに依存する製品の製造・組立・梱包・試験、技術開発および競合による影響、新しい製品やテクノロジの開発あるいは既存の製品やテクノロジの改良、当社製品やパートナー企業の製品の市場への浸透、デザイン・製造あるいはソフトウェアの欠陥、ユーザーの嗜好および需要の変化、業界標準やインターフェイスの変更、システム統合時に当社製品および技術の予期せぬパフォーマンスにより生じる損失などを含み、その他のリスクの詳細に関しては、Form10 の 2017 年 10 月 29 日を末日とする四半期レポートなど、米証券取引委員会 (SEC) に提出されている NVIDIA の報告書に適宜記載されます。SEC への提出書類は写しが NVIDIA のウェブサイトに掲載されており、NVIDIA から無償で入手することができます。これらの将来予測的な記述は発表日時点の見解に基づくものであって将来的な業績を保証するものではなく、法律による定めがある場合を除き、今後発生する事態や環境の変化に応じてこれらの記述を更新する義務を NVIDIA は一切負いません。

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